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[2024最新]特定技能職種一覧と制度の変更や追加検討点について

2024.05.22   2024.05.22

「特定技能」に当てはまる職種ならば、特定の分野において高い技術とスキルを有し、日本での就労を望む外国人を採用できます。労働力不足に悩む企業も、容易な人材確保が叶うでしょう。本記事では、こうした外国人を採用できる「特定技能」の基礎知識や当てはまる職種、高度な技術を持つ外国人を採用する方法をご紹介します。

特定技能職種とは?

特定技能職種外国人 勤務風景
「特定技能職種」とは、「特定技能」の対象となる職種を指します。

「特定技能」とは、2020年4月からスタートした外国人労働者の在留資格です。日本で人材確保が難しい職種において、外国人労働者を受け入れ、人手不足を解消することを目的としています。

また「特定技能職種」は、専門的な資格や技術を必要とせず、短期間の訓練のみで即戦力として働ける職種のことです。後述しますが、職種によって「1号」「2号」に分けられています。

特定技能制度と技能実習制度の違い

「特定技能」と似た在留資格に「技能実習」があります。2つの違いを下表にまとめました。

特定技能制度 技能実習制度
目的 国内で人材確保が難しい分野の職種において、即戦力となる外国人労働者を受け入れることで人手不足を解消する 就労を通し日本の技術を習得してもらい、開発途上国へ技能移転し国際貢献する
職種 12分野(14職種) 85職種(156作業)
在留期間 ・1号:通算5年

・2号:上限なし

・1号:1年以内

・2号:2年以内

・3号:2年以内

合計で最長5年となる。

受け入れ方法 制限なし 送り出し機関と提携する、監理団体からの紹介
受け入れ人数の制限 建設・介護職を除いてなし ・あり

・職員30名以下の企業は3名

・優良企業は6名

家族の帯同 2号のみ可 <不可

特定技能外国人を採用するメリット

単純労働(※)に外国人が就労する際、これまでは永住権などが必要で、就労できる人が限られていました。「特定技能」がスタートしてから、外国人の日本国内における就労、企業の人材確保の道が広がった点は、特定技能外国人制度の大きなメリットです。

※単純労働……専門的な資格や技術を必要とせず、短期間の訓練のみで行える業務

【最新版】特定技能職種一覧

特定技能の職務内容や雇用形態などの詳細を一覧表にまとめました。御社の分野に合致しているか確認するときの参考にしましょう。

特定技能職種分野 2号適用 職務内容 雇用形態 人材に必要な技能試験
介護 なし 利用者の身体介護 直接 介護技能評価試験
ビルクリーニング あり 建物の清掃作業 直接 ビルクリーニング分野 特定技能1評価試験
素形材

産業機械

電気電子情報関連製造業

あり ・機械金属の加工

・電気・電子機器の組み立て

・金属の表面処理

直接 製造分野特定技能1号評価試験
建設業 あり ・土木

・建設

・ライフライン設備

直接 建設分野特定技能1号評価試験等
造船・舶用工業 あり 船舶の製造における・溶接・塗装・鉄工・仕上げ・機械加工・電気機器組み立て 直接 造船・舶用工業分野 特定技能1号試験等
自動車整備業 あり 自動車の点検・整備 直接 自動車整備分野特定 技能評価試験等
航空業 あり ・地上支援業務や手荷物・貨物の取扱い業務

・航空機の機体・装備品の整備業務

直接 特定技能評価試験 (航空分野:空港グラ ンドハンドリング、航空機整備)
宿泊業 あり 接客・レストラン・フロント・広報など 直接 宿泊業技能測定試験
農業 あり ・耕種農業全般

・畜産農業全般

直接

派遣

農業技能測定試験 (耕種農業全般、畜産農業全般)
漁業 あり ・漁業全般

・養殖業全般

直接

派遣

漁業技能測定試験 (漁業、養殖業)
飲食料品製造業 あり 飲食料品(酒類を除く)の製造・加工・安全衛生 直接 飲食料品製造業特定 技能1号技能測定試験
外食業 あり 飲食物調理・接客・店舗管理 直接 外食業特定技能1号 技能測定試験

(出典元:出入国在留管理庁「特定技能 ガイドブック」)

さらに4技能が追加検討中

政府は、2024年2月に4分野の追加を検討する方針を固めました。

分野 職務内容
自動車運送業 タクシー・バス・トラックの運転手
鉄道 運転手・車掌・駅員
林業 伐採・造林等の施業
木材産業 林業にて生産された原木を加工して、さまざまな木材製品を製造

その他、既存で対象となっている「飲食料品製造業」「産業機械などの製造」分野において下記業務の追加も検討されています。

  • スーパーでの惣菜調理
  • 繊維や印刷の業務

人材不足解消のため、今後、ますます特定技能の対象分野は拡大していくでしょう。

(出典元:NHK「外国人労働者受け入れ 「特定技能」に4分野の追加検討 政府」)
(出典元:農林水産省「23 林業従事者等確保緊急支援対策」)

各特定技能職種の詳細

各特定技能職種の業務詳細や、現状受け入れている人数の実績(※)を解説します。
※2023年12月に公表された最新情報を元に掲載しています。

(出典元:農林⽔産省「特定技能外国⼈受⼊れの制度について」)

介護

◼︎受け入れ数

1号 2号
28400人 対象外

介護施設利用者の入浴・食事・排泄などの介助や、レクレーションの実施など付随する業務内容です。訪問系介護サービスの場合は、特定技能職種の対象となりません。

また、12分野のうち、介護だけが2号の対象とはならない点も注意しましょう。

ビルクリーニング

◼︎受け入れ数

1号 2号
3,520人 0人

ビルクリーニングは、建物の内部を清掃し、衛生や美観の維持に努めます。清掃部分や、汚れなどに合わせ、洗剤や洗浄方法を使い分ける知識が求められます。

素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業

◼︎受け入れ数

1号 2号
40,069人 1人

2022年4月の閣議決定にて、特定技能の対象業種は、14分野から12分野に編成されました。もともと3つに分類されていた、素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業は、その際に1つに統合されました。

それぞれの業務内容は下表のとおりです。

素形材 金属などの素材に熱や圧などを加えた素形材を部品などに加工する
産業機械 工場や事務所などで使われる、産業機器の製造を行う
電気電子情報関連 電子機器の組み立てやメッキ・機械加工を行う

 

建設業

◼︎受け入れ数

1号 2号
24,433人 30人

建設業の業務内容は、下記の通りです。

土木 コンクリート圧送や高いところで作業するとび職
建設 戸建てマンションの大工・内装・左官業務
ライフライン設備 配管業務や電気工事をおこなう

建設業は、すべての職種で人手不足の業界です。特に「建設機械施工」や、「鉄筋施工」にて多くの外国人が就労しています。

造船・舶用工業

◼︎受け入れ数

1号 2号
7,514人 6人

造船・舶用工業は、船舶を製造する仕事です。製造過程において、下記の業務に携わります。

  • 溶接
  • 塗装
  • 鉄鋼作業
  • 治工具、金型、機械組立などの仕上げ
  • 機械加工
  • 電気機器の組立て

瀬戸内海や北九州にて人手が不足したことがきっかけとなり、造船や船用工業も特定技能の職種に含まれました。

自動車整備業

◼︎受け入れ数

1号 2号
2,519人 0人

自動車の日常点検整備、定期点検整備、分解整備などを実施するのが自動車整備業です。

特定技能外国人が、対応できる業務範囲は下記の2つとされています。

  • ステアリング装置や、ブレーキ装置を点検する定期点検整備
  • エンジン、ブレーキ、ギアボックスなど重要部品を取り外す整備または改造

これらの2つに付随する塗装作業や関連部品の販売なども行います。

航空業

◼︎受け入れ数

1号 2号
632人 0人

航空業は、次の2つの業務があります。

空港グランドハンドリング 航空機の誘導と移動、貨物の積み下ろし作業、機内の清掃
航空機整備 次のフライトに向けた整備、定期点検の整備、脚部や動翼、計器類、エンジンなどの整備

日本を訪れる外国人観光客が増加したことを機に人手不足が続いたことから、特定技能として認定されました。

宿泊業

◼︎受け入れ数

1号 2号
401人 0人

宿泊業は、ホテルや旅館などの宿泊施設、接客、レストラン、フロント、広報などの業務です。宿泊業界は、コロナをきっかけに採用活動が盛んでなかったり、フロント業務などのIT化が進んでいたりするため、特定技能外国人は少ない傾向にあります。

農業

◼︎受け入れ数

1号 2号
23,861人 0人

「農業」には、次の2種類があります。

耕種農業 耕した田畑に種子をまき、農作物を栽培、収穫する。野菜、果樹の栽培となる

耕種農業全般という技能試験に通過する必要あり

畜産農業 養豚・養鶏・酪農が当てはまる

畜産農業全般という技能試験に通過する必要あり

また、農業は直接雇用ではなく、派遣での雇用も認められています。

漁業

◼︎受け入れ数

1号 2号
2,669人 0人

「漁業」にも次の2種類があります。

漁業 漁具の作成や補修、魚群の探索などに用いる漁労機械の操作など幅広い業務をおこなう
船長はできない
畜産農業 養殖資材の製作や補修、海藻や魚介類などの養殖水産動植物の育成などをおこなう

漁業の関連業務には細かい規定がないため、幅広い業務を依頼できます。漁労機械の点検や、船の補修や清掃、水産物の選別なども含まれます。また、漁業はハイシーズンとオフシーズンがあるため、直接雇用ではなく、派遣での雇用も可能です。

飲食料品製造業

◼︎受け入れ数

1号 2号
61,095人 0人

「飲食料品製造業」は、飲食料品の製造・加工・安全衛生と、それに付随した業務全般に従事できます。ただし、酒類を除くため注意しましょう。

飲食料品製造業は、衛生管理の基準上、オートメーション化に限度があります。そのため、人手不足が常態化しており、12分野のうち、最も多くの特定技能外国人が就労しています。

外食業

◼︎受け入れ数

1号 2号
13,312人 0人

「外食業」は、飲食物調理・店舗管理・接客など多くの業務に携わります。 外食業は対面でのコミュニケーションを要することから、完全なオートメーション化が難しい分野のため、人手不足が続いています。

特定技能職種1号2号の違いとは?

特定技能種1号2号図表
特定技能職種の1号2号の違いを上の図解にまとめました。それぞれの特徴について、解説します。

特定技能職種1号とは?

特定技能1号には、12分野あり、各分野において技術が「相当程度」だと判断された場合、業務に従事できます。相当程度かどうかを判断するために試験が実施されるのが特徴です。ただし試験は、技能実習2号を修了している場合は、免除されます。

1号の方が2号より職務内容の難易度が低く、取得しやすいです。2号を取得すれば家族の帯同が可能となったり、永住権を獲得できたりする可能性があります。最終的に2号の取得を目標にして、まずは1号の取得を目指す人が今後ますます増えていくと予想されています。

特定技能職種2号とは?

特定技能2号は、11分野となり、介護分野だけは対象となりません。介護分野のみ、2号を取得しなくても、介護福祉士資格を持つ人材が取得できる「介護」という在留資格で日本に在留できます。

これにより、介護だけ2号は存在せず、1号取得後は介護福祉士及び在留資格「介護」の取得を目指すケースがほとんどです。

2023年に「特定技能2号」は対象分野が拡大

2022年以前まで特定技能2号は、「建設」と「造船・舶用工業」の2分野のみでした。2023年6月9日に、介護分野を除く11の分野が2号の対象になると決定しました。その理由は、特定技能1号の在留期限が、通算5年までという点にあります。

2019年初期に特定技能1号を取得していた外国人の在留期限が迫っていたため、2023年に2号の対象分野が拡大しました。

特定技能実習生を迎えるには?

特定技能外国人 受け入れ
特定技能外国人を迎え入れるときのポイントを解説します。

雇用条件の確認

特定技能外国人を雇用するときには、2つの条件があります。

  • 同等の技術を持った日本人社員と同等以上の給与とする
  • 職場で技能実習生を採用している場合は技能実習生2号以上の給与とする

特定技能制度は、人手不足を解消するための制度です。安い給与で人材を獲得することが目的ではありません。そのため、特定技能外国人の給与は、同じ技術を持つ日本社員と同等以上であることが求められます。

また、「特定技能1号」は、「技能実習2号修了」と同等の技術を取得しているとみなされます。すでに、職場で技能実習生を採用している場合には、技能実習生2号以上の給与を設定しなくてはなりません。

支援計画書の策定

特定技能外国人を採用する企業は、採用する外国人を支援する体制が整っていることが求められます。そのため、外国人を受け入れるときには支援計画書を策定し、出入国在留管理庁に提出する必要があります。

以下の情報を記載した計画書を、外国人が理解できる言語で作成します。

    • 入国前の情報提供
    • 出入国の送迎
    • 住居の確保に係る支援、生活に必要な契約の支援
    • 入国後の情報提供
    • 公的手続きの支援
    • 日本語学習の機会の提供
    • 苦情、相談の対応
    • 外国人と日本人との交流促進支援
    • 必要に応じた転職支援
    • 面談の実施

自社だけでは難しい場合には、登録支援機関へ支援計画の策定を依頼することもできます。

支援体制の構築

支援体制を構築する一環として、外国人の母国文化への理解を深めておくことも求められます。

たとえば、ミャンマーでは仕事の始めや終わりに挨拶をする文化がありません。出勤時や退勤時に挨拶をしても、何のことかわからずに素通りすることもあるでしょう。他にもタイでは、仕事のときに本名でなくニックネームで呼び合う風習があります。

国ごとに、日本とは異なる仕事上の風習があるため、受け入れる際に事前に理解を深め、文化を尊重しあえる体制を構築しましょう。

送り出し機関の選定

特定技能外国人を受け入れには、信頼できる送り出し機関を選定し、利用するのが安心です。

こうした送り出し機関の利用は、必須ではありませんが、外国人労働者や現地の送り出し業者とのやりとりだけでは、トラブルになりかねません。外国人労働者を受け入れても、日本での就労が合わず失踪してしまうトラブルもなかにはあるようです。そのため、日本の労働に合った特定技能外国人だけを厳選している、送り出し機関と契約した方が安心でしょう。

ミャンマーの人材を送り出ししている「ミャンマーブリッジ」ならば、独自の面接試験や事前教育を実施し、日本に適合できる人材だけを厳選しています。また、人材の紹介から、支援計画書の策定、ビザの申請、入国受け入れまで一気通貫してサポートいたします。信頼できる人材の確保と受け入れる際の手厚い支援を求めているなら、ぜひ一度お問い合わせください。

特定技能制度についてのQ&A

Q&A
特定技能制度について、よく寄せられる疑問をQ&A形式で紹介します。

Q:技能実習生から特定技能人材としての雇用はできる?

以下の条件を満たせば、「技能実習」から「特定技能」への移行は可能です。

  • 技能実習2号を修了している
  • 技能実習の職種内容と特定技能1号の業務に関連性がある

技能実習の職種内容と関連性があると認められると、技能試験と日本語試験を受けなくても特定技能を習得できます。関連性を認められなくても、技能実習2号を修了していれば、」日本語試験は免除されます。

Q:従事する職務は変更可能?

特定技能の業務区分を超えていなければ、従事する職務の変更は可能です。変更時には以下のことが求められます。

  • 「特定技能雇用契約の変更に係る届け出」の提出
  • 該当する特定技能職種の技能試験に合格している

 

Q:複数の職務についてもらうことはできる?

複数の職種につくことが決まっている場合は、あらかじめ、申請書に複数の業務に従事することを記載し許可を得ます。

また、該当する複数の職種の技能レベルを持っていることも求められます。

Q:起こりがちなトラブルとは?

外国人特定技能制度で雇用者と労働者の間で起こりがちなトラブルとは、失踪や言葉の壁によるコミュニケーション、病気、喧嘩、金銭トラブルなどです。

自社のノウハウのみで特定技能実習生を迎え入れた企業では、こうしたトラブルを非常によく耳にします。社内の支援体制を整えるためにも送り出し機関の利用が確実といえるでしょう。

また、採用する外国人の国籍も重視すべきです。たとえば、目上を敬う国民性で親日家が多く、日本語教育が進んでいる、ミャンマー人の特定技能実習生と日本の企業は親和性が高いといわれています。「比較的トラブルは起こりにくい」と評判です。

Q:特定技能試験の内容は?

必要な試験内容は、次のとおりです。

      • 各分野の業務に関連した技能の試験
      • 日本語能力に関する試験

 

Q:特定技能外国人を採用する手段は?

特定技能外国人を採用する手段には次の3つがあります。

      • 「技能実習」から在留資格「特定技能」に移行する
      • 在留資格「留学」から「特定技能」に切り替えて採用する
      • 海外現地から外国人を採用

ただし、人材を受け入れる場合の、入国から帰国までのサポートや支援計画の作成は、専門的な知見を要します。

また、国民性もそれぞれ異なるため、職種に合った良い人材の選定も自社だけで実施するのは困難です。特定技能外国人を採用したい場合には、信頼できる送り出し機関に依頼をするのが最適な手段といえるでしょう。特に、親日家が多く、多くの学校で日本語教育が行われているミャンマー人ならば、日本人との親和性が高くおすすめです。

信頼できる人材の確保と受け入れる際の手厚い支援を求めているなら「ミャンマーブリッジ」にお任せください。人材の受け入れまで一気通貫してサポートいたします。

まとめ

特定技能職 外国人研究生
特定技能制度の職種は、12分野があり、外国人は該当職種の技能試験と日本語試験を受けることで、取得できます。

ただし、特定技能を取得しているからといって、優秀な人材とは限りません。就労環境が合わずに失踪してしまうなどのトラブルがよくあります。
弊社「ミャンマーブリッジ」のような信頼できる送り出し機関を活用し、日本の就労環境に適合した人材を受け入れましょう。